復興応援キリン絆プロジェクト

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岩手贈呈式レポート

水産業の支援を通じて日本の食卓を笑顔に (1/3)

ワカメ養殖の早期再開を実現した支援

2012年7月5日、盛岡市中心部に位置する岩手県水産会館で、「復興応援 キリン絆プロジェクト」による水産業支援の贈呈式が行われた。贈呈式の会場には、岩手県漁業協同組合連合会(以下、岩手県漁連)の役員や職員のほか、大船渡市、釜石市、宮古市など沿岸各地の18の漁業協同組合の組合長が参席。岩手めんこいテレビや岩手日報社をはじめ、メディア各社も取材に訪れた。

贈呈式の会場となった岩手県水産会館は、盛岡駅から車で10分ほどの場所にある 会場には岩手県内の漁業関係者やメディア各社などが多数来場した
(左)贈呈式の会場となった岩手県水産会館は、盛岡駅から車で10分ほどの場所にある
(右)会場には岩手県内の漁業関係者やメディア各社などが多数来場した

贈呈されたのは、ワカメ養殖施設整備事業の支援金5700万円と盛岡新冷蔵冷凍施設建設事業の支援金3800万円。ワカメ事業の支援金は、岩手県漁連を通じて18の漁業協同組合に助成され、すでに今年の養殖ワカメの収穫にも役立てられている。冷凍冷蔵施設事業の支援金は、岩手県漁連が今年の4月、盛岡市近郊に新たな冷凍冷蔵施設を建設する際に活用された。

 岩手県は毎年2万トン前後のワカメを生産し、全国シェアは約40%(注1)。生産量日本一を誇ってきたが、東日本大震災がワカメの収穫期直前に発生したために、生育していたワカメのほとんどが流され、2011年の生産量は335トンにまで落ち込んだ(注2)。しかも津波でワカメの養殖に必要な浮きや網が流されたために、2012年の養殖再開も危ぶまれる状況だった。事実、震災から1年後の2012年3月11日に被災地の漁業者を対象に行われた調査では、カキ・ワカメ・ノリなどの養殖業を再開できない人のうち約7割が、その理由として「養殖施設の確保ができない」ことを挙げている(注3)。

 しかし岩手県のワカメ養殖は、2012年に見事な復活を果たす。生産量は震災前の2010年と比較して74.4%の1万4136トンまで回復(注2)。しかも需要が生産量を上回った関係で高値での取引が続き、生産額で見ると2010年とほぼ同額の水準にまで戻すことができた。背景には、岩手県の水産業を復活させようとする漁業者たちの並々ならぬ努力に加え、養殖施設が早期に復旧したことが挙げられる。

 「復興応援 キリン絆プロジェクト」では、ワカメ養殖に必要な施設を支援することで、今年の収穫回復に貢献することができた。

 また、冷凍冷蔵施設の建設に対する支援は、漁業者の要望に応えたものだった。

 震災前、岩手県の水産加工業者は、漁師や養殖業者から買い上げたワカメやサケ、サンマ、イカなどの海産物をすぐに冷凍保存するため、沿岸部に冷凍冷蔵施設を保有していた。しかし津波により、保管されていた海産物が流出したり、施設の停電によって腐敗してしまうなど、多額の損害を被る結果となった。

 今後、同じ事態を招かないよう、沿岸部の加工業者からは、内陸部での保管を要望する声が強く上がっていた。そうした声に応えて、岩手県漁連は新たな冷凍冷蔵施設の建設に踏み切った。建設費用には国から補助金が出るものの、自己負担額も少なくない。それを手助けしようと名乗りを上げたのが、「復興応援 キリン絆プロジェクト」だった。

 最大容量が6千トンもある新たな冷凍冷蔵施設は、7月10日から本格的に稼働し、沿岸部の加工業者が安心して海産物を預けられる役目を担う。

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