復興応援キリン絆プロジェクト

水産業復興支援事業

活動について

各地域での活動

活動レポート

HOME
活動レポート
三陸パートナーズ贈呈式レポート

三陸ブランドの商品を全国へ (3/3)

付加価値の高い商品を多くの人に味わってほしい

 贈呈式が終わると、試食の時間となった。会場には、スモークサンマのオイル漬けをはじめ、カジキマグロと干し貝柱のディップや里山のわさび・枝豆・ベーコンを使ったパスタなどの料理が、できたての状態で提供された。料理の素材には、三陸産の海産物や岩手産の山の幸など、地のものが多く使われている。また、素材やソースがパッケージ化された商品も、陳列されていた。

sa10.jpg
sa11.jpg
sa12.jpg
きれいに盛り付けされた料理の数々(上と中) パッケージ化された商品も見栄えよく並べられていた(下)

 試食会でお披露目された料理は全10品。そのうち6品は、熊谷喜八さんをはじめとしたシェフたちが、レシピを考案している。残りの4品は「三陸パートナーズ」の組合員が商品開発を試みた。  レシピを考案した熊谷シェフによれば、水産加工品の約9割は、塩辛などごはんに合う商品だという。しかし、時代とともに日本の食習慣は大きく変わり、現代では朝昼晩を問わず、主食にごはん以外を選ぶ人も少なくない。そこで今回のレシピでは、ビールやワインにも合うよう、洋風にアレンジした料理を中心にそろえた。また、命を無駄にしたくないという思いから、素材は可能な限りすべてを生かしている。例えば、サケを料理に使う場合は、身以外の端材もディップやスープのソースとして活用。骨も煮込んでリゾットに入れることで食べられるようにしている。  試食会に参加した人たちからは、「サンマやサーモンに油が乗っていておいしい」「有名シェフが手がけているだけあってソースが味わい深い」「甘くアレンジした料理は辛口のワインに合いそう」など、料理を称賛する声が相次いだ。

sa13.jpg
sa14.jpg
大盛況の試食会は、料理の味を堪能する人たちであふれた

 熊谷シェフは震災直後、東北の食を支援するために設立されたNPO「ソウルオブ東北」の一員として被災地入り。厳しい環境の中で生活を余儀なくされる被災者の皆さんに、自慢の料理を振舞った。そして東北での支援を続けるうちに、「ソウルオブ東北」を通じて「三陸パートナーズ」と出会うことになる。東北の復興には経済の再生が不可欠と考えていた「ソウルオブ東北」では、プロの手を借りてでも、付加価値の高い商品を作る必要があると感じていた。そうした思いを念頭に支援先を探す中で出会ったのが、「三陸パートナーズ」だった。その後、約1年をかけて、レシピの考案やパッケージのデザインも含めた商品開発を続けてきた。今では岩手県花巻市に料理のソースを作る専用の加工場も建設されている。この試食会は、「三陸パートナーズ」が多くの協力者とともに努力しながら歩んできた、1年間の集大成でもあるのだ。

sa15.jpg
商品開発までの道のりを語る、「ソウルオブ東北」の岡部泉理事長(左)。中央は熊谷シェフ。右はソース作りを担当している伊藤勝康シェフ

 試食会が終わると、そのまま商談の時間となった。「三陸パートナーズ」のメンバーは数々の料理を挟んで、企業の購買担当者との商談に臨んだ。  「一度に数千食が出るお弁当に使いたい場合、料理を準備できますか」  「サンマはかば焼きなどスモーク以外の料理にも対応できますか」  「家庭で調理するのはどれくらい簡単なのですか」  企業の購買担当者から発せられる数々の質問に、「三陸パートナーズ」のメンバーはメモを取りながら真摯に答えていた。

sa16.jpg
sa17.jpg
企業の購買担当者との商談に臨む「三陸パートナーズ」のメンバー。時折、笑顔も見せながら話を弾ませていた

 商談がまとまれば、試食会で出された料理はお歳暮やお中元などのギフト商品として百貨店に並ぶ。商品案内の中には家庭でも手軽に作れるよう、調理の仕方がイラストつきで書いてあるので安心だ。他にも、飲食店や弁当屋などに料理の具材として提供することも検討されている。「三陸パートナーズ」では今後も商品開発を続け、新たな商品を世に送り出していく予定だ。  試食会で初披露となった「三陸パートナーズ」の商品。この日をスタートに、一日も早く、三陸ブランドの商品が全国の食卓や飲食店で味わってもらえることを期待したい。 取材協力/有限会社パワーボール、写真撮影/和田剛
ページの先頭に戻る