復興応援キリン絆プロジェクト

水産業復興支援事業

活動について

各地域での活動

活動レポート

HOME
活動レポート
宮城県漁協贈呈式レポート

宮城県漁協贈呈式レポート 殻付きカキで新境地を拓く (3/3)


消費者との接点を通じてプロジェクトを成功に導く

 事業方針の発表が終了すると、「復興応援 キリン絆プロジェクト」の贈呈式の時間となった。
 はじめに、キリンビールマーケティング株式会社の宮城支社で支社長を務める、小西弘晃から主催者挨拶が行われた。
 「本日の贈呈式、誠におめでとうございます。宮城県とキリングループは2007年から、県の食材をPRするために「M・Kプロジェクト」というものを実施しています。キリン商品のCMに宮城県のカキを登場させたほか、「食材王国みやぎ通信」を発行しながら宮城県の食材の素晴らしさを伝えてきました。今回のプロジェクトでは、出荷体制の整った3地域がまず対象となりますが、それぞれの地域では出荷に至るまでに並々ならぬご苦労があったことでしょう。宮城県内には沿岸部を盛り上げたいという飲食店が数多くあります。キリングループとしては、そうした飲食店とカキ養殖業者の皆さんを、つなぐお手伝いをしていければと考えています」

06konisisitenncho.jpg

飲食店とカキ養殖業者のかけ橋となることに意気込みを見せる小西・宮城支社長

 また、日本財団の海洋グループでチームリーダーを務める、荻上健太郎からも主催者挨拶が行われた。日本財団はキリングループが拠出した寄付金で基金を創設し、支援金の助成を行うことで被災地の水産業支援をサポートしている。
 「今回のプロジェクトの大事なポイントは、今までむき身がほとんどだった宮城県のカキを、新たに殻付きとしてブランド化するという、新しい挑戦にあると思います。とはいえ、ブランド化するためには消費者までつながるストーリーが必要です。そのストーリーを構築するためにも、震災後に皆さんが海や地域と向き合ってきた日々をもう一度見つめなおし、自分たちだけのストーリーを生み出していかれることを期待しています」

07ogiuesan.jpg

消費者までつながるストーリーの構築に期待を寄せる荻上・チームリーダー

 続いて、キリン株式会社CSV推進部キリン絆プロジェクトの野田哲也・リーダーより、贈呈内容の説明が行われた。今回、宮城県漁協に助成される2千7百万円の支援金は、「殻付きカキ」のブランド育成、PR・販促プロモーション、情報発信などに活用される。
 贈呈内容の説明が終わると、キリンビールマーケティング株式会社の小西・宮城支社長と日本財団の荻上・チームリーダーから、宮城県漁協の経営管理委員会で会長を務める丹野一雄さんに目録が贈呈された。

08mokuroku.jpg

目録の授受を行った小西・宮城支社長(左)、丹野・会長(中)、荻上・チームリーダー

 「今回のプロジェクトは、宮城県産カキの知名度を向上させるためにPRやブランディングを行い、販路拡大を目指す新たな取り組みです。宮城県漁協にとっては大きなチャレンジだと言えるでしょう。プロジェクトを成功させることが、頂戴したご支援への恩返しだと考え、関係者が一丸となって力強く歩んでいきたいと思います」
 目録を受け取った丹野・会長は、支援に対する感謝を述べるとともに、プロジェクト成功に向けた固い決意を表明してくれた。
目録の授受が終わると、農林中央金庫の山田秀顕・仙台支店長より、激励のメッセージが贈られた。
 「私たちは農林水産業のメインバンクとして、震災後は復興支援を最優先課題として取り組んできました。カキ養殖については、船や養殖に必要な筏などの生産設備は復旧してきましたが、販路の回復はまだ途上の段階です。今後はマーケティングのプロであるキリングループとも協働しながら、皆さんのプロジェクトを後押ししたいと考えています。みんなで力を合わせて、ぜひプロジェクトを成功させましょう」

09yamadasitencyo.jpg

プロジェクトの成功に一緒に取り組むことを表明する山田・仙台支店長

 また、キリンビール株式会社で執行役員CSV推進部長を務める、林田昌也からも激励の挨拶が行われた。
 「殻付きカキのブランド化と一言で言っても、その道のりは決して簡単なものではないと思います。様々な嗜好を持つお客様に、まずは宮城県産カキの存在を知ってもらい、魅力的で個性的な商品だと認知してもらう必要があります。国内や海外も含めて競合もひしめく中、一朝一夕にはいかないことでしょう。しかし、宮城県のカキにもともと備わっているブランド力をベースに、先行する3地域のカキをうまくブランド化することで、県全体のイメージも底上げされることでしょう。地域の食産業を復興させるためにも、ぜひ皆さんにはプロジェクトを成功させてほしいと思います」

10hanashidabucyo.jpg

厳しい市場環境の中でも、プロジェクトを成功させることに期待を寄せる林田・執行役員CSV推進部長

 そして贈呈式が終了すると、試食会の時間となった。試食会場では、3地域の生ガキが提供されたほか、「カキご飯」「カキ汁」「蒸しカキ」「カキフライ」など、多彩なカキ料理がテーブルに並んだ。

11kakiryouri.jpg 12kakifurai.jpg

試食会で提供されたカキ料理の数々

13sisyokukai.jpg

試食会にも多くの人が参加した

 生ガキは前日に水揚げしたものを、24時間かけて滅菌し、当日の朝に殻をむいて提供された。新鮮さに加え、海の香りとクリーミーな味わいに、参加者からは「美味しい」という声が相次いだ。
 また、「殻の大きさは違っても身のサイズはそれほど変わらない」など、参加者は3地域の漁協の職員に、各地域のカキの特徴にまつわる話を聞きながら、多彩なカキ料理を味わっていた。
 2015年1月には、都内に期間限定のカキ小屋がオープンし、インターネット上のカキ取引市場も本格稼働していく予定だ。今まで主流だった「むき身」に加え、今後は「殻付き」にも力を入れ、全国の消費者にその価値を認めてもらうには、様々な方法で消費者と接点を持ち、情報発信を続けていく必要があるのだろう。震災を機に、まったく新しい挑戦へと一歩を踏み出した、宮城県漁協とカキ養殖業者の皆さんがプロジェクトを成功させ、地域を元気にしてくれることを期待したい。

取材協力/有限会社パワーボール、写真撮影/和田剛

ページの先頭に戻る