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地域ブランドで風評被害に立ち向かう

いわき市水産物地域ブランド化推進委員会贈呈式レポート (1/2)

市場で高い評価を得ていた水産物を襲った風評被害

 2015年9月28日、福島県いわき市にあるいわき市庁舎で、「復興応援 キリン絆プロジェクト」水産業支援の贈呈式が行われた。

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贈呈式の会場となったいわき市庁舎

 福島県の南東部に位置するいわき市は、人口約32万人の太平洋に面した町。県内で最大の面積を誇る中核市だ。寒流と暖流が交わる豊かな漁場では、古くからカツオやサンマをはじめ、ヒラメやカレイなど滋味あふれる魚介類が水揚げされてきた。また、出荷される魚介類、特にヒラメやカレイなどは築地市場で「常磐もの」という特別な名称を与えられ、目利きに優れた「魚のプロ」たちからも高い評価を受けてきた。

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いわき市の魚介類は古くから、市場で高い評価を得ていた。
写真はいわき市の小名浜港で水揚げされたカツオ(左)とサンマ(写真提供/いわき市役所)

 しかし、東日本大震災の地震や大津波の影響により、130に及ぶ漁協などの施設が被害を受け、被害総額は70億円に達した。加えて、原子力発電所事故による風評被害が発生し、震災後にいわき市で水揚げされたカツオが、同じ海域で漁獲されたものと比べ、市場での取引価格が低下。消費者からも敬遠される事態に陥った。また、沿岸漁業ではいまだに操業自粛を余儀なくされている。
 こうした状況を打開しようと、いわき市では行政や水産業関係者に加え、農業・流通業・観光業に従事する各団体とも連携し、2012年度から「いわき見える化プロジェクト」を開始。放射性物質の検査結果の公表や農林水産物の魅力を発信する努力を続けてきた。
 「いわき見える化プロジェクトを始めて3年が過ぎましたが、いまだに福島県の生産物に対する消費者の目は厳しいと感じます。福島県産というだけで、手にとってもらえない商品があるのも事実です。そこでいわき市では、古くから市場で高い評価を得てきた水産物の呼称である『常磐もの』に着目。地域ブランド化することで、風評を払拭しようと考えたのです」
 いわき市水産物地域ブランド化推進委員会の事務局を務める吉田宜弘さんは、風評被害に対するいわき市の取り組みを説明してくれた。

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吉田さんはいわき市農林水産部の職員でもある

 「また、今まで水産物にだけ使われていた『常磐もの』の定義を、水産業に携わる人たちにまで広げました。常磐「もの」に常磐「者」の意味を込めることで、水産物の品質と鮮度に対して強い責任感を持ってたゆまぬ努力を続ける水産業者たちもPRしていく予定です」
 いわき市水産物地域ブランド化推進委員会は、水産物の生産者・加工業者・流通販売業者、また、商工会議所や観光団体など、多種多様な組織で構成されている。「常磐もの」を地域ブランド化してPRしながら、いわき市の水産物に対する安全性や魅力を地域一丸となって発信することで、購買意欲を高めようというのが狙いだ。
 「復興応援 キリン絆プロジェクト」を展開するキリングループでは、いわき市水産物地域ブランド化推進委員会が取り組む「地域ブランド『常磐もの』による風評払拭プロジェクト」の趣旨に賛同。日本財団の協力のもと、いわき市や首都圏におけるブランディング活動・情報発信・販促活動などに対する支援として、1500万円を助成することを決定した。

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