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 若手漁業者の手で一本釣りのイカを全国へ

「唐桑おすそわけプロジェクト」贈呈式レポート (1/3)

「おすそわけ」の品だった唐桑町の活イカ

 2016年1月28日、宮城県気仙沼市にある宮城県漁業協同組合(以下、宮城県漁協)唐桑支所で、「復興応援 キリン絆プロジェクト」水産業支援の贈呈式が行われた。
 宮城県最北端の町として知られる唐桑町は、人口約7000人。太平洋に面した唐桑半島に位置している。主な産業は漁業。山からの栄養分が川を通じて運ばれ、深い入り江に蓄えられる豊かな海では、様々な魚介類が水揚げされる。牡蠣やホタテをはじめとした水産物の品質の高さには、以前から定評があった。

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山からの栄養分が唐桑の海を豊かにしている

 一方、三陸沿岸の多くの地域と同様、人口流出・少子高齢化などの問題を抱えていた。特に漁業者の高齢化と次世代の担い手不足は、震災前から大きな課題として認識されていた。また、水揚げされた水産物は加工されずに、そのまま一次産品として主に出荷されるため、漁業者が価格決定権を持てず、低所得を強いられることも、担い手不足に拍車をかけていた。
 こうした状況をさらに深刻にしたのが東日本大震災だった。唐桑支所には漁師1200名・漁船960隻が所属していたが、震災の影響により930名・640隻にまで減少。津波で養殖施設が全滅するなど、唐桑町の漁業は存続の危機に直面した。さらに、町内の20~40代の漁師の数も10人以下となってしまった。この厳しい状況に立ち向かおうと、5人の若手漁師たちが一本釣りのヤリイカに着目して立ち上げたのが、「唐桑おすそわけプロジェクト~若手漁師の挑戦~(以下、唐桑おすそわけプロジェクト)」だ。
 「唐桑の伝統漁法である『一本釣り活イカ』は、ヤリイカを一本ずつ丁寧に手釣りします。その味は素晴らしく、地元の漁師たちの間では有名でしたが、今まではお世話になった方へのお礼として『おすそわけ』することが主で、売り物として市場に出回ることはありませんでした。なぜなら、手釣りのため水揚げ量が安定しないからです。また、水揚げ後のヤリイカの鮮度を保ったまま流通させるようなインフラも、町にはありませんでした」
 「唐桑おすそわけプロジェクト」の実施を担う、からくわ一本釣り活イカ組合で組合長を務める小野寺庄一さんが、唐桑町が抱える課題の背景について教えてくれた。

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唐桑町が抱える課題の背景について話す小野寺・理事長

 そんな折、三陸の魚介類を加工・販売している「三陸とれたて市場」(大船渡市)の八木健一郎・代表が、一本釣りしたヤリイカの美味しさを聞きつけ、唐桑町を訪れた。その訪問がきっかけとなり、イカ流通のインフラを整備する話が一気に現実化したという。
 「復興応援 キリン絆プロジェクト」水産業支援事業を展開するキリングループでは、若手漁師たちが進める「唐桑おすそわけプロジェクト」の趣旨に賛同。日本財団の協力のもと、1500万円を助成することを決定した。プロジェクトでは顧客訴求力が極めて高い「一本釣り活イカ」に焦点を当て、次世代を担う漁師たちが漁業の6次産業化(※1)を目指している。

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