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人々の想いが新たなブランドを創り出す

「浜の漁師飯 浜のかあちゃん飯推進プロジェクト」事業報告・新商品試食会レポート (2/3)

ブランド力を意識した新たな価値の発信

 事業報告会の冒頭、相馬双葉漁協の立谷寛治・代表理事組合長から主催者挨拶が行われた。
 「プロジェクト開始から1年あまりが経過しました。その間、試験操業による出荷制限魚種は残り10種まで減りました。魚市場での競り入札も4月から再開され、市場に活気が戻りつつあります。本プロジェクトは、相馬双葉漁協の若手漁師や女性部員が、相馬双葉地区の海産物を活用して6次化商品を作ることを目的に、昨年春から始まりました。各方面の関係者の方から知恵をお借りし、ようやく納得できる商品が完成しました。開発された新商品を通じて、相馬双葉地区の新たな魅力を発信できると信じています。しかしながら、6次化商品は販路の構築が難しいと言われます。相馬双葉漁協としても販路の拡大や流通先の確保のために、積極的に支援していきます。そして漁協関係者が一丸となって、本プロジェクトの成功、ならびに、相馬双葉地区の水産物の復興を取り戻すことに、全力で取り組んでいきます」

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プロジェクトや商品開発の背景を紹介する立谷・代表理事組合長

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事業報告会にはメディア各社も取材に訪れた

 続いて、来賓を代表して相馬市の立谷秀清・市長から挨拶が行われた。
 「震災復興の最も大きな課題は漁業です。風評被害の影響は底深いと感じています。相馬市としても、厳正な検査を行い、全国の皆様に安全性を証明していきます。事業報告会の会場となったこの事務所は、先月、『全建賞』を受賞しました。施設のデザインを統一したのも、開発商品の付加価値を高めるためです。相馬双葉地区の食味のいい魚介類をただ売るだけではなく、どうやって商品価値を付けていくかが大事だと考えています。本プロジェクトにはキリングループをはじめ、多くの皆様から多大なるご支援を頂き、心から感謝申し上げます。私自身もこの浜の出身です。漁業関係者だけではなく、地域一体となって頑張って参ります」

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安全性の検査などを通じて、相馬市としてもプロジェクトをサポートしていくと語る立谷・市長

 来賓挨拶が終わると、協議会で副会長を務める菊地基文さんから事業方針の説明が行われた。
 今回のプロジェクトには、「相馬双葉沖合で水揚げされる多様な魚に、新たな価値を生み出し消費者に届けたい」「水産物の新たな価値の創造を通して、地元の誇りを取り戻したい」「地域の貴重な水産資源を次世代の後継者につないでいきたい」「水産物を相馬双葉地域の観光資源の核として、観光、地域活性化に結び付けたい」という4つの思いが込められている。

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事業方針の説明を行う菊地さん

 また、協議会が相馬地区と鹿島地区のメンバーで構成されていることにちなみ、両地区の頭文字で構成された「馬鹿うまめし」のブランドロゴが紹介された。相馬双葉沖合の最大の特徴でもある、親潮と黒潮の潮目をどんぶりの中に演出。イナダの漁獲量も多いことから、アイコンとして使用している。

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「馬鹿うまめし」のブランドロゴは、地元の特徴を活かしたデザインに仕上がっている

 続いて、商品の発表と説明が行われた。協議会に参加する4つの団体が、それぞれ一押しの食材を持ち寄り商品開発に挑んだという。原釜青壮年部の底曳網チームによる「沖なまこのしょうゆ漬け」、原釜青壮年部の小型船チームの「潮目イナダのトロ味噌和え」、女性部相馬支部の「まる蟹の蟹味噌(がにみそ)」、女性部鹿島支部のホッキを使用した「島崎(からすざき)アヒージョ」だ。販売価格は1個800円から1,200円を予定している。

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きれいに展示された4団体の商品

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販売形態は瓶詰を想定している

 また、販促ツールにも様々な仕掛けを施した。ポップやのぼりを制作し、4団体の商品のコンセプトや統一感を感じてもらう工夫がなされた。販促や試食のイベントで目立つように、協議会のメンバー全員が身に付けられるボーダーTシャツとエプロンも用意。お客様に統一感と衛生的な印象を持ってもらうと同時に、各チームにも一体感と商品に対するプライドや責任感を持ってもらうことを目指している。さらに商品のこだわりとおいしさをアピールするために、商品開発のエピソードを盛り込んだパンフレットを作成。WEBサイトでは文章だけでなく動画も活用しながらアピールしてく。「おいでよ相馬」という曲も作り、11月頃にiTunesで配信予定。売り上げを今後の商品開発の資金として活用していく方針だ。

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「和」の雰囲気を醸し出す、のぼりやTシャツ・エプロンなどのデザインも洗練されている

 事業説明の最後に、菊地さんはプロジェクトへの意気込みを語ってくれた。
 「今回のプロジェクトでは、商品コンセプトやターゲット顧客の絞り込み、長期的な衛生管理など、商品完成までのプロセスの難しさを学びました。一方、料理人・加工業者・漁業関係者と思いを共有することで、商品開発の可能性が広がりました。今後の課題は、生産量の安定化や販路の拡大だと思います。本年度は2,000個を目標とし、3年後には1万個を売り上げたいと考えています。そのためには、既存商品の品質向上や新商品の開発だけでなく、地元販売や祭事での試食販売から、県内量販店での販売、さらには内食、外食産業向けまで幅広く販路を拡大することが必要です。そして情報発信の面では、ホームページやSNSなどのウェブ媒体、また、地域情報誌といったメディア媒体も活用していきます。本プロジェクトを通じて、福島県産水産物のブランドを復活させ、新たな価値を全国へ発信します」
 事業方針の説明が終了すると、キリンビールマーケティング株式会社の橋本岩男・福島支社長から激励の言葉が贈られた。
 「昨年の贈呈式では、勇ましい大漁旗と女性陣が元気なのが印象深く、1年間の取り組みの結果を楽しみにしていました。『馬鹿うまめし』のロゴは、メンバーの思いや力強さが表現されていて素晴らしいです。今回開発された4商品も、お酒のおつまみに合うと思います。キリンビールでは47都道府県の『一番絞り』を製造していますが、7月18日に『一番搾り 福島に乾杯』が販売されました。これは地元の誇りをおいしさに変える試みですが、『馬鹿うまめし』の4商品も福島の誇りだと思います。各家庭の食卓を豊かにすることに少しでも貢献できるよう、一緒に盛り上げていきたいです」

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「おいでよ相馬」の曲を聞いた橋本・福島支社長は、
「子どもたちと自然が融合しているとても良い曲」だと出来栄えを評価していた

 また、公益財団法人日本財団の荻上健太郎・経営企画部長からも激励の挨拶が行われた。
 「1年前の贈呈式では、『お客様の視点を持つ』『新しいチャレンジに取り組む』『力を合わせて磨き合う』という3つの提案をしました。それが本日、『馬鹿うまめし』という成果となって現れたことを嬉しく思います。また、今回のプロジェクトを通じて、商品開発に至る苦労のプロセスや価値を共有することの大切さを学んだという報告がありました。これは皆さんが前に進んでいくための1番大切な財産ですし、素晴らしい成果だと思います。今後も目標に向けて頑張って頂きたいです」

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約1年間を経てプロジェクトが成果を生み出したことを喜ぶ荻上・経営企画部長

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